刺繍糸のおつかい。


鳥の巣頭は、チョコレートの好きなテントウムシに
おつかいをたのみました。




――糸屋さんへ行って、赤い刺繍糸を買ってきてもらえるだろうかね。

チョコレートの好きなテントウムシは頷いて、
素直に外へ出て行きました。

――木枯らしの吹く日だのに。

めずらしいこと、とマトリョーシカの娘さんが言いました。

――赤だから。

こがらな茶色のくまが言いました。
赤は、テントウムシの色なのです。

――成程。

マトリョーシカの娘さんは、はなうたをうたいながら
台所に行きました。
チョコレートの好きなテントウムシのために、
ココアの仕度をしておこうと思ったのです。