初雪とキャラメルクッキー、ハリネズミとマト嬢。


庭屋敷町に雪が降りました。

チョコレートの好きなテントウムシは、
――ホワイトチョコレートが空からふってきた!
と、大喜びしています。
(勘違いするのは毎年のことです)

小柄な茶色のくまは厳めしい顔つきで窓の外をにらみ、
昨晩のうちに雪かきの道具を出しておいたのは、
正解だったと思っています。
(くまというものは、たいへん真面目なのです)


店の奥の台所では、店番のマトリョーシカの娘さんがクッキーを焼きました。
キャラメル味の、スパイシーなクッキーです。



レジ番の娘さんは、ポッケにはりねずみを連れています。
ユキヤナギ通りに暮らしている、このマトリョーシカの娘さんと
小さなはりねずみは大親友なのです。
(PAKERIの松ぼっくりはりねずみたちも、ふたりがくると喜びます)



――ヨーヨーキルトのスターターセットを作ろうと思うのだけれど。
と、鳥の巣頭のmemeがこがらな茶色のくまに相談しました。
――基本のナインパッチかね?
と、小柄な茶色のくまがたずねました。
――そう。見本と作り方と、トライアル用のセット。
と、鳥の巣頭のmemeがこたえます。



ふたりがひそひそ相談している後ろを、
スプーンを持って外に飛び出して行ったテントウムシが、
たいそう裏切られた顔つきで台所に駆けこんでいきました。

聞こえてきた水音は、きっとホット・チョコレートの鍋に、
凍えきったちびさんが飛び込んだ音でしょう。