2.ヤドリギは風まかせに生きる。


風の強い日に、鳥の巣頭のmemeは昔のことを思い浮かべていました。そう、四人が出会った時のことです。ヨーヨーキルトのカーテンがふわりと揺れる夕方です。

そもそも、このPAKERIの四人組はどうやって出会ったのでしょうか。

memeは鳥の巣頭です。くしゃくしゃとした、ホウキグサのように逆立った髪形の――つまり、ヤドリギです。ヤドリギをご存知ですか?冬枯れのクスノキの樹上などの、鳥の巣のようなこんもりとしたかたまり。これが、ヤドリギです。木の枝に根づく植物です。鳥の巣頭のmemeは、大きな街の公園のクスノキで暮らしているヤドリギだったのです。

ヤドリギというものは、風に運命を左右されます。

鳥の巣頭のmemeの暮らしていた隣の木にいたあるヤドリギなどは、冬の嵐に家を壊され、あっというまにどこか遠くへ運び去られてしまいました。ならば風に飛ばされないように用心しておけばいい、というものですが、それをしないのがヤドリギの性質なのでした。

鳥の巣頭のmemeが吹き飛ばされたのは、秋の終り。冬の冷たい空気が北からしのびよってくる頃でした。公園のクスノキの間を吹きぬけて行った、北風の長い髪の毛にからまるようにして、ふわりと宙にうきあがり、そのまま公園を飛び出すことになったのです。